さりげないのに引き込まれていく。 仙台市博物館-光のダブルイメージ

Posted by scansendai on 2007 年 12 月 16 日 – 5:50 PM

平日昼下がり。晴天。
ぶらぶらと仙台市博物館にでかけてみました。そこは「仙台芸術遊泳2007」の会場で松尾藤代さんの作品「Total Loss Room」のシリーズが展示してあるはずです。
作品はすぐにわかるのかなと、石造りの館内へ入ってみると-入口正面から2階へと続くエントランスの壁に、白い光が。
あれ、あの光は何だ?と、導かれる様に近づいて行くと窓からさしてくる光が描かれた絵を発見。殺風景な灰色の石壁が光の絵をより強く引き立てて、踊り場はなんだか明るくなった様子。しばらく佇んでしまいました。
上階へと行ってみます。松尾作品の絵から差し込む光の廊下をぬけ、コレクション展示室Ⅱへ行ってみます。
あ!水墨画の掛軸が納められた展示ケースの3つの並びにも作品が。そのさりげなさにも思わずニヤリとしてしまいました。
仕上げは浮世絵引き出しケース。浮世絵の名作が多く入る引き出しの「浮世絵」作品にまじって小品三点が。こんなところにも忍び込んでいたの?バッタリ出くわす松尾作品に思わずうれしくなります。
館全体を存分に使っているのに、緩急を使い分けた展示方法だから、さりげないのに引き込まれていく、そんなオトナの遊び心を堪能した午後でした。(lee)