祭りのあと

2008/01/10/(木)
Posted by scansendai under 仙台芸術遊泳2007

2007年の終わりとともに、仙台芸術遊泳2007も無事全メニューを終了しました。
福祉大鉄道交流ステーションも大学の御用納めの日にパネル展を撤収。
もともと展示用の壁面がない部屋に臨時で仕立てたパネル展でしたので、片付けてみると不思議なものが出現…。

針の山
これ、ハリネズミでも「平行植物」でもありません。

既存のパネルボードを照明探偵団のためのスクエアなボードに変身させるために仕掛けたとある作りがあったのですが、それを取りはずしたあとに残った折れ曲がった虫ピンたちです。福祉大の学生君が半日がかりでトンテンカンと打ち込んでくれました。
こんな目に見えない作業でこの展覧会を支えてくれた力があったんだなぁと、しみじみしながら、片づけを終え、テーブルにおいてあったスタンプラリーのポストをみると…。
「お、入っている!」
しかも、数枚のカードの中には‘全クリ’のものも!!
いやはや全部の会場を回ってみてくれた上に、最後の最後にこんな小さい会場まできてくれたのかぁ、とまたまた感激。
見にきてくれたみなさん、本当にありがとう。

というわけで、年明けの昨日、ポスティングされたカードを無事に事務局にお届けしました。
本日10日、厳正なる抽選会が行われるそうです。
鉄ステにきてくれた方にいい景品が当たるといいなぁと、つい贔屓したくなる担当者でした。

芸術遊泳2007のアートイベントは終わってしまいましたが、各館では今年もアートな展覧会が目白押し!みなさんも、「芸術禁泳」にならないように、アンテナを張っていてくださいね。

さて、ドキュメント班はこれからカタログ作りに入ります。こちらも、出来上がりを楽しみに!(虫六)

光の航跡off nibroll終了しました

2007/12/24/(月)
Posted by scansendai under 仙台芸術遊泳2007

「光の航跡 off nibroll」は本日24日で終了いたしました。合計で10453人の方にご来場いただきました。無料とはいえ、4週間で1万人以上のギャラリー来場者数はメディアテークの企画では初のうれしい結果でした。今回は、夜間公開やカフェなど運営面での実験的な取り組みも行いましたが、こちらもご好評で、off nibrollの魅力的な映像とページェントの両方をお楽しみいただけたようです。

さて仙台芸術遊泳2007、のこり3日となりました。他会場もお見逃し無く&スタンプラリーもどうぞお忘れ無く。
(K.S.)

盛況!純白LIVE

2007/12/24/(月)
Posted by scansendai under 仙台芸術遊泳2007

遅ればせながら、22日(土)の夕方から行なわれました、一番町ロビー展示「純白都市」の記念イベント、『純白LIVE』の模様を。
たくさんの方にお越しいただいて混み合った会場。ゲストやMCも来場頂いた皆さんの中に紛れながらおもむろに始まったトークショーでは、3枚並ぶスクリーンの内の1枚を用いて阿部伸吾氏の最近の作品を上映しながら、制作秘話などをお話いただきました。
その後はダンサー千葉瑠依子さんによるパフォーマンス。スクリーンに映った映像を背景に、また時には自らのシルエットをそこに映し込みながら、展示装置や映像、音楽など空間インスタレーション全てと一体となった表現はまさに圧巻でした。

「純白都市」で設置しているスクリーンは、アルミ製のフレームに厚口のトレーシングペーパーを貼った特製。オモテウラどちらにも映像が映り、それにより会場内のいろいろな場所それぞれで見え方、風景が変容します。この立体的な空間体験がまだの方、会期は明後日までですよ! 夕方以降が特にお薦めです。 (T.W.)

塩竃へGO!

2007/12/24/(月)
Posted by scansendai under 仙台芸術遊泳2007

11月に始まった仙台芸術遊泳2007。この週末はイベントが目白押しです。
そういうわけで、われらドキュメント班も大忙し!

22日は、仙台市博物館と歴史民俗資料館のイベントの記録はそれぞれの館の担当者にお願いすることにして、smtの小池光さんと俵万智さんのトークセッションを少しだけ拝見して会場を後にし、わらわらと向かった先は、塩竃市にある菅野美術館であります。

満員御礼の小池光さんと俵万智さんのトークセッション
小池光さんと俵万智さんのトークセッション。人がいっぱいだぁ~。

某所に車をおいて、傾斜45度はあろうという坂道を上り、やっと会場に到着すると、すでに大沼剛宏さんの砂の作品によるワークショップが始まっていました。
もう、建物の外にも夕闇が迫っていましたが、会場はもっと暗い…。
まさに「ナイトミュージアム」であります。
その中で、なにやらたくさんの人が囲炉裏のような「箱」のまわりを囲んで、中に入った砂を掻いて盛り上がっておりました。
見れば、その砂は蓄光材が塗布されていて繊細に発光しており、砂を掻くたびに違ったフォルムが漆黒の闇の中に現れます。
ひぇ~、これ撮るんですか。と、カメラを手に思わず息を呑むドキュメント班員でありました(涙)。

菅野美術館の砂あかりWS砂を掻くと微妙な光が…
大沼剛宏さんによる「砂あかり」ワークショップ。この光…繊細(すぎ)です。

続いて、映像作品「雪あかり」の作家・酒井聡さんのレクチャー。
国際的に活躍する建築家・阿部仁史が設計した菅野美術館の斬新な空間に配置された、ヨーロッパの著名な彫刻家の重厚なブロンズ作品の上に、映像の雪が降り積もります。

それにしても、人間の目ってなんて精巧にできているんでしょう。

菅野美術館・雪あかり
酒井聡「雪あかり」より。
実際には、映像は雪がしんしんと降ってくる動画です。雪が積もるにつれて照度が増えて明るくなるのです。まさに雪明かり!(でも、写真で見るとまるでプラネタリウムみたいですね。)
雪明かりで浮かび上がる彫刻のシルエット。乙というか、贅沢というか…。

菅野美術館から見える夜景
閑話休題。菅野美術館から「照明探偵」…塩竃市の夜景をパチリ。

8時すぎ、菅野美術館の撮影を終えて、次に向かったのはビルドスペース。
建物の中庭にポール・カジャンダーとジョシュ・オルソンの映像作品が投影されています。
ディレクターのTさんにいただいた紅茶とチョコレートが空きっ腹にしみたドキュメントチームでした。
塩竃のみなさんお世話になりました。(虫六)

ビルドスペース
ポール・カジャンダーの映像作品が外壁に投影されています。

充実のワークショップ@仙台市博物館

2007/12/23/(日)
Posted by scansendai under 仙台芸術遊泳2007

仙台市博物館のワークショップ「くらべてみよう!今の光と昔の光」(館内に絵画作品を展示している画家の松尾藤代さんも参加。22日開催)を見学しました。一般から募集した親子を対象としたものですが、大学の博物館実習以上の内容をもったプログラムで、学芸員歴ん十年の筆者も得るものが多い企画でした。

昔の光と今の光、そして昔の物を展示する博物館の照明についての基礎的解説があった後、展示室に移って、照明の道具とワザを体験。
浮き彫りのある陶器をサイドやトップから照らして立体感や陰影の変化を見せたり、またファイバーライト装置を備えた多機能展示ケース内に土偶や縄文土器を置いて、子供たちに蛍光灯とスポットライトを実際に調光操作させたり、赤外線TVカメラを通した映像を見せたりと、博物館ならではのさまざまな実物教材が周到に準備された本格的な“学芸員実習”です。
照明によって展示物の印象が大きく変わると、参加者からは「オオーッ」という感嘆のどよめきがあがり、担当のH学芸員は嬉しげな表情。

そしてハイライトは(??? いや、反対に部屋は暗くなるのですが)、行燈の明かりによる古文書の読書と、屏風の鑑賞です。
真っ暗な展示室の中で実際に行燈に火が燈され、燈芯を3本にしてもせいぜい2~3ルクス程度の光で江戸時代の教科書の文字を読んでみました。現代人にはかなり辛い照明です。
暗さに目が慣れると、離れた位置に置かれた行燈の光で、屏風の図像はぼんやりと判るものの、色の識別は難しいかもしれません。
展示室において生火の行燈で美術資料を見たのは、長いこと学芸員をしている私も初めての体験です。「金地の屏風は蝋燭や行灯の光を反射して、独特の明るさをもつ」と聞いてきましたが、想像していた明るさと現実は大きく違いました。
(デジカメの感度をISO1600に上げても撮影不能で、残念ながらその様子を画像でお伝えすることはできません。)

学芸員に「昔も今も変わらない光は?」 
と聞かれて、真っ先に「月の光」と答えたこどもは、なかなかロマンチスト。
さすがに、土曜の午後に「月の光」は用意できないので、次に、屏風を窓辺に敷かれた畳の上に拡げて、太陽光の下で鑑賞しました。これも、博物館では、ありそうで無い展示ではないでしょうか。

最後は、館内に展示されている松尾藤代さんの作品について、作者本人が解説。通常は、自然光と柔らかな人工照明の下にある作品ですが、用意していた強烈なライトを浴びせると油絵の具の下の層の色が鮮やかに発色して表情を一変させました。朝、開館前に、床に差し込む明るい光の反射で別の色に見える時間帯があるとのことで、その謎解きをした照明実験でした。

同業として、今回のワークショップの準備のたいへんさがよくわかります。
仙台市博物館の学芸の皆様、ご苦労さまでした。(M.M.)

追記
画像の掲載ができなくなりました。写真は後日追加の予定です。

“朗読と音楽の夕べ「家族の情景・冬~向田邦子の作品から」”

2007/12/23/(日)
Posted by scansendai under 仙台芸術遊泳2007

板橋恵子さんの美しく透き通る声、そして、ギターの佐藤正隆さんの生演奏の美しい響きにとても感動しました。向田邦子のシニカルで優しい作品世界にどっぷりと浸ることが出来ました。クリスマスのケーキのエピソードにドキドキしたり、向田邦子の父親との葛藤を肌で感じながら耳で味わうことの出来た時間でした。ギターの調べが作品をより深くそして、身近に感じさせて下さいました。
板橋恵子さんと佐藤正隆さんには、素敵なお時間をご提供いただきまして、心から感謝を申し上げております。どうも有難うございました。これからもどうぞご活躍をお祈りしております。また、仙台文学館で開催致しますイベントにも是非ご出演下さればと存じます!!
(T.T)

短歌を新しく感じられる【うたびとが詠む「光」のことば】!

2007/12/23/(日)
Posted by scansendai under 仙台芸術遊泳2007

報告が遅くなりましたが、「せんだいメディアテーク1階オープンスクエア」におきまして【うたびとが詠む「光」のことば」】が20日から始まっております。
美しい短歌の一節が、まるで粉雪のように画面に映されていくのは一見の価値がございます。歌集を読み味わうことだけではない、新たな発見と感動があります。
昨日、22日(土)には、俵万智氏と小池光仙台文学館館長の古今の短歌についての対談が行われました。『源氏物語』の時代の暗闇がいかに深かったか、また、恋が成立するには言葉の二重に隠された意味を知らなければならなかったことなど、当時の貴族の教養の深さにも触れることが出来ました。
本日、23日(日)には【朗読と音楽の夕べ「家族の情景・冬~向田邦子の作品から」】が4時~5時(3時30分開場)まで開催されます。クリスマスにちなんだ作品も取り上げられます。美しいギターの生演奏と向田邦子の優しい作品にどうぞ触れて下さい。
(T.T)

‘純白LIVE’を行ないます。

2007/12/22/(土)
Posted by scansendai under 仙台芸術遊泳2007

昨日より展示が始まりました、東北工業大学一番町ロビーでの「純白都市」。昼間は外からの光が室内全体に回り込み、いつものギャラリーの状態とは全く違った、ほんわりした白い世界が広がっています。
夕方から夜にかけては、スクリーンに投影された阿部伸吾氏の映像作品そのものが会場の灯りとなり、昼間とはがらりと違った幻想的な空間を作り出します。

さて、本日17時より、会場にて記念イベント「純白LIVE」を開催致します。
純白都市の制作プロセスや阿部伸吾最新作品を紹介するトークショー、また新進気鋭ダンサー千葉瑠依子によるダンスパフォーマンスを行ないます。
ぜひお越しくださいませ。  (T.W.)

ヒカリマーケット

2007/12/22/(土)
Posted by scansendai under 仙台芸術遊泳2007

今回の仙台芸術遊泳の最北の地、大崎市民ギャラリー緒絶の館では、「ヒカリマーケット 見て、触って、遊ぼう」を開催中です。松村泰三氏の手にかかれば、展示室は光の市場に!
宮城県美術館での作品に加え、積木の影が虹色に変化する新作や、ワークショップで作成の光の箱&光のツリー群が美しい・・・
別棟の江戸時代の酒蔵を利用した展示室では、何気ない身近なものがこんな風に見えるなんて!といった、スライド上映も。
連日、親子連れ(特にお父さんたち)はもちろん、興味深々のおじいちゃん、おばあちゃんで賑わっています。子どもたちの一番人気はやっぱり積木。自分で作った積木のお城やロケットが虹色の影をつくるっっと大喜びです。
大混雑のクリスマスプレゼントの買物の後は、是非、のんびりと大崎にお出かけください。北の冷たい澄んだ空気を一息吸い込んで、いざ展示室に入ると、師走の喧騒はどこへやら、光あふれる別世界に誘われます。

ワークショップは残念ながらすでに満員御礼。
見学は自由です。

(Y.A.)

仙台照明探偵団パネル展も開催中

2007/12/21/(金)
Posted by scansendai under 仙台芸術遊泳2007

15日に行われた「仙台照明探偵団」の内容を紹介するパネル展が東北福祉大学ステーションキャンパス3F展示ホールで、18日(火)から開催されています。
このパネル展、15日のワークショップで収穫されたデジカメのデータをその日帰り間際にいただいて、2日間で整理編集して、パネルに仕立てたもの。
(いやぁ~、大変でした。)
まさに、「照明探偵団」早出しレポート。

福祉大から見渡す仙台市街地のでっかい夜景がタイトルパネルでお出迎えしております。

かくゆう筆者はトークサロンの当日は留守番で実見できず、ほぞをかんでいたのですが、参加者のレポートをまとめながら、仙台の照明環境の注目スポットをチェックして、ひとり探偵を試みた次第です。
しかーし、これがけっこう面白い。まだ、ページェント仕様の仙台の照明空間は、探偵団が歩いた明かりの道はほぼそっくりたどれます。しかも、それ以外の道にも面白い光が…。

というわけで、パネル展26日(水)までです。
この展覧会をみて、夜の町に繰り出してみてください。(虫六)

仙台照明探偵団パネル展01
参加者がたどった道のりに沿って、エリア別のパネルで紹介しています。

仙台照明探偵団パネル展02
青葉通に新築されたM銀行ビルは、ページェントの時間にあわせて特別な照明の演出を…皆さんの評価も「英雄的」に針がびよーんと振れてよろしいようです。

仙台照明探偵団パネル展03
自販機の明かりは評価が分かれます。